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個別カード評価:同族感染ウィルス

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 効果モンスター

星4/水属性/水族/攻1600/守1000
手札を1枚捨てて種族を1つ宣言する。
自分と相手のフィールド上に表側表示で存在する
宣言した種族のモンスターを全て破壊する。

 2002年・黒魔導の覇者で登場。2006/03/01禁止カード指定。同期に「魔導サイエンティスト」「魔導戦士ブレイカー」「マスドライバー」など。

当時は【スタンダード】全盛期で、同じ種族のモンスターが2体以上並んでいる場面は少なかったが、手札1枚をモンスターの単体除去に変換できるという点で優秀だった。1ターンに一度などといった制限もなく、手札コストさえ工面すれば複数種族が並んでいる場面にも対応できる。

このターン制限のないところが優秀であり、【カオス】全盛期には相手モンスターを殲滅しつつ墓地を肥やして「開闢の使者」や「混沌帝龍」の召喚条件を満たしたり、「混沌の黒魔術師」を捨てて蘇生につなげるといった動きが可能だった。

当時はエラッタ前の「キラー・スネーク」も存在しており、実質ノーコストで除去することが可能だった点も大きい。

個のモンスターとしての汎用性の高さが仇になったか、第5期に入る直前の2006/03/01に禁止カードに指定される。当時は【黄泉獅子帝】などのデッキが活躍する低速環境であり、このカードを引いた側が一方的にモンスターを除去した上で押し切るという理不尽な光景が多発してしまったのも大きいか。

禁止カードに指定されてから10年が経過し、今や遊戯王は大きく変貌した。現在ではカテゴリデッキが主流であり、同種族のモンスターが多く並んでいることは珍しくない。

しかし、高速化した現在では、「手札1枚と召喚権を消費しての除去」というのが「割に合わない」と評されるようになった。

召喚権と手札を犠牲に全体除去を撃ったところで、次のターンにはまた新しいモンスターを展開されてしまう。そもそも現在破壊耐性を持ったモンスターや、破壊されてもディスアドバンテージにならないモンスターが多く散見され、そのようなモンスターと対面した場合にこのカードの効果はまさに「割にあわない」。

同じ手札1枚の全体除去なら「ブラック・ホール」や、やや方向性は違うが「皆既日食の書」「闇の護封剣」などの方が召喚権を使わない分扱いやすい。

他方で、カードプールの増加によりこのカードと相性のいいカードが増えていることは追い風となる。

レベル4を活かしたエクシーズ召喚だけでなく、このカードの現役時代にはサポートが少なくメリットがないとされた水属性・水族も、「ブリキンギョ」などとのエクシーズ召喚で「バハムート・シャーク」を出せる他、その「バハムート・シャーク」から出される「餅カエル」の効果のコストになる。

水属性でなおかつ起動効果のためにコストで手札を捨てるため、海皇モンスターを捨てることで効果のトリガーにできる。1ターンに1度の制約がないことも相まって【海皇】では高いシナジーを形成できる。

総じて、インフレが進んだ現在において汎用性の高いカードとは言い難いが、上述のようにデッキを選べば優秀なカードである。シナジーの高いデッキは環境トップのデッキではないので、このカードを制限復帰させれば環境トップのデッキを暴れさせることもなく、中堅以下のデッキの強化を図ることができるかもしれない。